クールな御曹司と愛され新妻契約
苦しいほど胸が締め付けられ、腹の底から沸き立つような嫉妬心に胸を抑える。

その日、ようやく、自分が彼女に恋心を抱いているのだと知った。



俺は祝日の臨時出勤を頼んだり、私服で出勤してほしいと伝えたりして、彼女との距離を縮めにかかった。

直接デートへ誘うことも考えたが、突然誘ってハウスキーパーをやめられては困るので、ホワイトデーのお返しにと七本の赤い薔薇の花束を贈ることにして、まずは様子を見ることに。

七本の薔薇の意味は『密かな愛』。
不自然な本数の花束で、意味を理解してくれるのではないかと思ったのだが……。

帰ってきたメッセージは、

【冷泉様、お仕事お疲れ様です。本日はホワイトデーのプレゼントをありがとうございました。お忙しい中、お気遣い痛み入ります。洋菓子の詰め合わせはスタッフ一同で美味しくいただきたいと思います。三並】

という大変そっけないもので、ガクリと肩を落としたのを覚えている。
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