ストーカー

「そう。それさ、璃桜のことだったんだよね」


その言葉にあたしは目を見開いていた。


美咲が話たかったことは郁のことではなかったのか。


「璃桜って昔はすごい束縛してたらしいから」


「昔って……元カノってこと？」


「そう。家にいるときは１時間おきに電話させてたって噂」


美咲の言葉はにわかには信じられなかった。


璃桜にそこまで束縛されたことはない。


「それ、本当に璃桜の話？」


「本当だよ。だって、元カノに直接聞いたんだもん」


それ、誰？


そう聞こうと思ったけれど、言葉が出なかった。