また明日、会えたなら
嘘でしょ?なんで私が?

加「君の名は藤城咲(ふじしろさき)高校2年生だ
そこにいるのは咲ちゃんのお母さんだよ
そして、僕は咲ちゃんの担当医の加藤だ」

そこまで言われても何も多い出せない
なんで事故にあって身体中痛いのに、記憶までないの?
私何か悪いことしたかな…?

加「今日はもう寝るといいよ
明日からは検査とかあるから、お大事に
それと、目が覚めてよかったよ」

加藤先生はそう言って病室を出てしまった
私は何も言えなかった
ショックで、どうしたらいいかがわからなかった

母「咲、本当にお母さんのこと覚えてないの…?」

私は頷くことしか出来なかった
お母さんの悲しい顔を見たくなかったから顔もあげられなかった

母「そうなのね…
そうすると奏多(かなた)くんのことも忘れちゃってるのよね」

奏多くん?それは誰だろう?
お兄ちゃんかな?
忘れてるはずなのに、胸がキューって苦しくなるこの感じはなんなんだろう?

咲「お、お母さん、忘れちゃってごめんなさい」

私はとにかく謝ることしか出来なかった
俯いていると涙が溢れてきた

母「咲は悪くないわ
悪いのは事故を起こしたあの車だもの
咲を轢いて逃げるなんて、本当に許せないわ」
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