新堂三兄弟のお姫様

香坂さんのそれと私のこれとは全然違う。
私は、怖いと思った事など1度もない。

香夜「悔しい?」

妃乃「気持ちを伝える事には慣れてるの。
幼馴染だもん。ナノにはちゃんと言える。
でも、語弊があると嫌だから...
ずっとね、伝え方を迷ってるの。
でも、上手くいかないから悔しいんだよ。」

香坂さんの相談に乗っているはずが
いつの間にか自分の事ばかり話していた。

その時に気付く。
私はずっと誰かに話したかったんだって。

妃乃「私はずっとナノが1番好き。
でも、大切って気持ちに
順位をつけるなら...ナノは1番じゃない。
ナノもキノもニノも皆が1番。
欲張りだって思われるかもしれないけど
皆に順位は付けられないの。」

仁野に話せなくなった今
誰に話せばいいのか分からなくなって
いたんだって。
< 136 / 155 >

この作品をシェア

pagetop