新堂三兄弟のお姫様

香夜「香坂さんは1番を選んじゃ
ダメだったって言ってたけど
世界で1番大切なのは自分の
気持ちなんじゃないのかな?
ナノ先輩の気持ちとか
ニノくんの気持ちとか
キノくんの気持ちとか
全部それは後から考える事で
1番は自分の気持ちに素直になる事
なんじゃないのかな。」

水瀬さんは私の頬を掴むと
真っ直ぐ目を見つめる。

香夜「皆が幸せになる未来なんて訪れない。
これは、必ず訪れる問題だよ。
今ここで香坂さんがナノ先輩と
別れても、必ずまたその壁にぶち当たる。
だったら、誰かに1番をつけるんじゃなくて
自分が1番幸せになれる人を
選ぶべきだと私は思う。
香坂さんの幸せは誰と共にあるの?」

我慢していた涙が流れ出た。
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