新堂三兄弟のお姫様

一緒にいて1番幸せだと思う人は
もちろん那野だ。
でも、やっぱり私たちの事を
見守っている喜野の事も
傷付けたくない。

妃乃「ありがとう、水瀬さん。
喜野と仲直り出来て良かったね。」

私のぎこちない笑顔を見た
水瀬さんは苦しそうな表情を浮かべた。

喜野「嘘だよ。」

そう言いながら喜野は
水瀬さんの手を握り締めた。

妃乃「え?嘘?」

喜野「喧嘩なんてしてないよ。
僕が水瀬ちゃんに頼んだんだ。
ヒノの話を聞いてあげてって。
だって、喜野は僕に
話してくれないでしょ?」

いつから私たちはこうなっちゃったのかな。
ただ、楽しかっただけの毎日は
もう2度と訪れないのかな。
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