新堂三兄弟のお姫様

那野「それを知りたがるのは
反則なんじゃない?」

妃乃「でも、知りたいよ。
知らないなんて嫌だよ!」

3歩近付いてきた那野は
私の頭をそっと撫でる。

この手の温もりは知っている。
私がいじめに遭っていた頃
那野はいつもその手で優しく
私の頭を撫でてくれた。

那野「俺だって知りたいよ。
ヒノの気持ちは1番に知りたい。
1番大切な人にはなれなくても
いいから、俺は1番ヒノの事を
知っている人になりたい。」

那野は1番にこだわっていた訳じゃなかった。
1番に私の事を考えようとしてくれてたんだ。

那野「話せなかった話を1つするよ。
もうずっと前から俺たちは
幼馴染じゃなかったよ。」

妃乃「どうゆう事?」
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