過去の精算

「おい! いつまで待たせるんだよ!
俺達ほっといて、ジィジィの相手なんかしてんなよ!」

腕を掴み、私を引っ張ろうとするのは、既に出来上がってるヒロ君だった。

え?
何杯飲んだの?

朱里ちゃんを見れば、手を合わせてごめんと言う。

嘘でしょ…

「誰がジィジィだ!
ここは、ガキが来る様な処じゃない!
今すぐ帰れ!」

「俺はガキじゃない!
帰るのは、お前らだ!」

「ちょ、ちょっと! ヒロ君やめて!」

事務長達を舞さんにお願いして、ヒロ君を、トミー君達と一緒に外は連れ出した。

「ヒロ君飲み過ぎ! もうこのまま帰りなさい!
トミー君宜しくね?」

トミー君は、“ すいません ” と謝り、千鳥足のヒロ君を連れて帰ってくれた。

明日、あれで仕事大丈夫なの?

店に戻ると事務長らにあやまり、お詫びにと私が作ったと言って、切り干し大根煮を出すと機嫌の悪かった事務長も美味しいと言って食べてくれた。

「これをキャサリンちゃんが作ったの?
こういう店にしては珍しい物だすね?」

「日本のGrand-mèreに教わりました」

「うん、美味しい! 本当に美味しい」

「もぅ怒ってませんか?」

怒って無いという事務長へ、“ merci ” と頬を合わせた。
その後も、キンピラなどをつまみに飲み、ほろ酔いで事務長らは帰っていった。

店を閉めた後、舞さんに謝ると少し付き合ってと言われた。
てっきり怒られると思ったら、そうでは無くて、“ もう少し飲まない?” と誘われた。
だが、昨夜飲み過ぎてるからと、私はお断りした。

「舞さん、今日はホント色々ごめんなさい。
ヒロ君も本当は良いコだと思うんだけど…
飲み慣れ無いお酒飲んで、どうかしちゃったみたいで…」

「彼、貴女の事好きなんじゃないかな?」

「えっ! ヒロ君がですか?
それは無いですよ!
だって、私と一回り以上離れてるんですよ?」

「愛に歳の差なんて関係ないわよ?」

歳の差関係無いって…15も離れてたら、犯罪でしょ…?
私が中学の時に、ヒロ君が生まれたんだよ?
周りから見たら、もう親子じゃん!
ありえない!




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