グリーンピアト物語~醜い妖精とイケメン君~(完結)
 戻ってきたジックニーは、とても喜んで朝ご飯を食べてくれた。

 フレンチトーストは、ジックニーの大好物だが、暫く食べていなかったようだ。

 サラダのドレッシングも手作りで、とても美味しく、朝から大満足しているジックニー。

「ノエリ、随分と料理の腕あげたんだね。この頃ずっと作ってくれるからうれしくて、ご飯が楽しみだよ」

「・・・有難うございます・・・」

 食器を洗いながら、ノエリが返事をした。


「ねぇノエリ。買った服全然着てくれないけど、もしかして気に入らないのかな? 」

「いいえ・・・。まだ着れる服がありますから。もったいないので、おろしていないだけです・・・」

「そんなこと言っていると、冬が終わってしまうじゃないか。新しい服を買ったら、古い服はもう捨てるんだよ」

「・・・はい・・・そうします・・・」

 片づけを終え、ノエリは一息ついた。


「あの・・・今日はお洗濯、私がやりますね・・・」

「え? いいよ。ご飯作ってくれたんだから、少し休んで」

「そんな・・・いつもお仕事でお疲れですから、お休みの日はゆっくり体を休めて下さい・・・」

 そう言いながら、ノエリは花瓶の水を変えた。

 
 花を見ながら嬉しそうに笑うノエリを見て、ジックニーはじっと見つめた。

 見つめられていることに気づき、ノエリはハッとなった。

 食卓に花瓶を置くと、ノエリはそっと顔を背けた。


「ノエリはお花が好きなんだね。とっても嬉しそうな目をしていたから。それにそのお花、昨日の夜まで枯れかかっていたのに、今日はとってもイキイキしているからびっくりだよ」

 
 一瞬だけ、ノエリはドキッとした目をした。




 しばらくして。

 ノエリが洗濯を終えた頃、チャイムが鳴った。


「ん? 誰だろう? 」

 モニターを見ると、郵便局の人のようだ。

「はい、何ですか? 」

(速達が届いています)

「はい、どうぞ」


 自動ロックを解除すると、暫くして郵便局の人が速達を玄関まで届けてくれた。


「あれ? ノエリに来ているよ」

 少し大きめの封筒を受け取ると、ノエリは首をかしげた。

 とりあえず開けてみようと思い、ノエリは封を開けてみた。


 すると・・・

「えっ・・・」

 中には写真が入っている。

 それはジックニーとデルバが2人で会っている写真だった。

「どうしたんだ? 」

「あ・・・あの・・・」

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