独占欲強めの部長に溺愛されてます
リッキーに好き勝手にされている加賀美も、それはそれで普段とのギャップが魅力的だったけれど。
結局、野々花にしてみたら、どんな加賀美であっても好意的に見えるのだろう。
つまり、まったく諦めきれていない。もしかしたら自分にも可能性があるかもしれないと、つい期待してしまう。
それもこれも、こうして加賀美に個人的な依頼をされているせいだろう。
でも、それも永遠ではない。リッキーを預かっている間だけ。
いや、それ以前に、加賀美がリッキーの扱いに慣れてひとりでも問題ないと思えば、いつお役御免になるかはわからないから。
「星のおかげだな」
「いえ、部長の飲み込みが早いからです。優秀な生徒でしたから」
そんな軽口を叩けるようになったのも、リッキーのおかげだ。
「おいおい。調子に乗るなよ」
ふたりの笑い声が静かな夜の空に溶けていく。
ふたりプラス一匹は、住宅街の一角にある大きな公園に差し掛かり、そこへ足を踏み入れた。