独占欲強めの部長に溺愛されてます
つい眉間に皺が寄る。こんな顔をするから幸せが逃げるのだと瑠璃に言われたが、その表情を変えられなかった。
「間宮のスマホの写真だよ」
「……部長の恋人、なんですよね。もう、やだな。なんでそんな人がいるのに私にキスなんてしたんですか」
笑い話にしてしまおうと咄嗟に考えた。
あのキスは自分も気にしていない。だから傷ついてもいない。そう思ってもらいたかった。
野々花の小さな小さなプライドだ。
加賀美がふっと笑みをこぼす。
野々花の思惑通りに笑い話になりそうだと思ったが、加賀美はそれとは違う答えを口にした。
「恋人じゃない」
「……それじゃ、前に言っていた〝気になる子〟なんですね」
そう言ったときの加賀美をふと思い出す。瑠璃に絡まれているときに思わせぶりに野々花を見たりするから、余計な期待をしてしまった。
「彼女は気がかりではあるし、好きでもあるけど、女性として好きなわけじゃない」