独占欲強めの部長に溺愛されてます

玄関で下ろしてくれてかまわないと言う野々花を押し切り、加賀美が部屋に上がる。野々花は慌てて両足のつま先を使ってなんとかパンプスを脱いだ。

昨日が日曜日でよかったとつくづく思う。隅々までとはいかないが、掃除をした自分をグッジョブだと褒めてあげたい。


「ベッドはこっちか?」
「はい」


両手がふさがっている加賀美に代わって引き戸を開ける野々花。シングルベッドと本棚だけが置かれた部屋は、野々花の好きなグリーン系で統一されている。

加賀美は四つ葉のクローバーが描かれたベッドカバーの上に野々花をそっと下ろした。


「すみません。ありがとうございました」


すぐにも横になりたくて、遠慮なくそのままベッドに入る。洋服のしわや着替えも、今は考えられなかった。


「なにか必要なものは?」
「いえ、なにもないです。部長はお仕事に戻ってください。本当にご迷惑をおかけしました」
「なにかあったら遠慮なく電話くれてかまわないから」

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