独占欲強めの部長に溺愛されてます
爽やかな笑顔で返されたうえ、寝癖でぐしゃぐしゃになった髪を優しく撫でられる。
おかげで心臓は大きく弾み、顔はカーッと熱くなり大忙しだ。野々花は仕方なく財布をバッグに戻すしかなかった。
「それじゃ、そろそろ帰るとするか」
ブリーフケースを持ち、加賀美が再び玄関へ向かう。
「部長、誰彼かまわずに優しくしない方がいいと思います」
その背中に忠告のつもりで声をかける。
優しくされれば、野々花のようにうっかり自分に都合よく考える女性もいるだろう。
「それってヤキモチ?」
「……はい?」
見当違いをされ、野々花は目を見開く。
「星以外の女性に優しくするなって?」
振り返った加賀美に目の奥を覗かれるようにされ、思わず一歩後ずさる。