もう、我慢すんのやめた

中学時代にトラウマ抱えて、高校でも上手くいかなくて。

女性恐怖症なんてだせぇハンデ抱えながら、毎日あの頃の記憶と闘ってた。だから、転校した先の学校では、絶対に女とは関わらないって思ってたのに。


アイツは、俺の中に
すっげぇ勝手にズカズカ踏み込んで来て。


俺の心を簡単に乱して、楽しそうに笑った。


友達になろうとか言い出したり。
女性恐怖症を治そう!とか提案して来たり。


かと思えば、俺の過去を知って自分のことみたいに泣いたり。


俺の知ってる"女"って生き物とは、どこか違った。


よく笑うし、よく泣くし、かと思えば怒ったり、悩み抱えこんで潰れそうになってたり。

喜怒哀楽忙しすぎて、すっげぇ疲れるのに。
どっか抜けてて、どん臭くて、それでも一生懸命なアイツを


いつの間にか、守ってやりたいって思っちまった。
俺の手で、甘やかしてやりたくなった。



「もしもし、テツ?……あぁ、もうすぐ着くけど、どこ?」


日曜日だってのに、突然のテツからの呼び出し。

重い腰を上げて家を出たのはいいものの、頭の中を芽唯が埋め尽くす。


全然、過去になんてなってねぇや。
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