もう、我慢すんのやめた

「……好きだよね?芽唯のこと!」念押しみたいにそう俺に問う。


頼むだけ頼んで、一口も手をつけていない俺のアイスコーヒーは、氷が溶けてコロン、と涼し気な音を立てる。



安藤の問いに静かに頷いて、ジンジン熱くなる体に芽唯への気持ちを再確認させられて。


「なら、早く奪って来てよ!今頃、本田先輩と芽唯
、デートしてる。もし、本当にあの2人が付き合っちゃったら……、もう本当に手遅れになるよ?芽唯のこと、幸せにしてあげてよ佐倉」

「っ、」


ズキズキと胸が痛む。
俺が幸せにできるなら、迷わず芽唯を奪いに行く。


でも、アイツが望んでんのは───。



「……コイツ、自分だけ幸せになるのは嫌だとか言いやがって。俺の告白に保留かけやがった」

「私とテツの未来も、佐倉に託すから」

「は?告白って、……つーか、だから俺と芽唯はもう」

「あーもう!まだ分かんないの?こんなにヒント出してんのに!私の口からは言いたくないから、今から芽唯に聞いてこい!芽唯の好きな人が誰なのか!芽唯にとっての幸せがなんなのか!ついでに、佐倉が思ってることも全部、芽唯にちゃんとぶつけて来い!言っとくけど、思ってることがあるのに相手のためとか言って我慢するのは、優しさじゃないかんね!」
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