もう、我慢すんのやめた

< < 芽唯side > >

***


「んー!美味しい〜!」

「結局、俺の奢りかよ」

「ごちそうさまで〜す!」


あれから、サメにペンギンにカメ、アザラシなんかを観て、そのたびに生まれて初めて観たように感動する私を弥一は隣でクスクス笑った。

途中、生き物の名前当てクイズをして、タツノオトシゴの名前が思い出せなくてまた弥一に笑われた。


イルカショーは、可愛いイルカたちがフラフープをくぐったり、大きく綺麗なフォームでジャンプするのを観て2人で大はしゃぎした。


そして今、お土産コーナーの一角にある、ソフトクリーム屋さんでイスに座りながら弥一が買ってくれたソフトクリームを頬張っている。


名物ってだけあって、ミルクが濃厚で口当たりなめらか。何これ、すっごく美味しい。


「でも、本当楽しかったな」


ニッとソフトクリームを片手に弥一が笑うから、私もウンウンと頷きながらソフトクリームを口に運ぶ。

思ってたよりずっと、水族館をただ純粋に楽しめたような気がする。それはきっと、弥一のおかげ。
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