もう、我慢すんのやめた

「俺のために、さっさと幸せになって」


柔らかくて、温かくて、優しい弥一の声。



「弥一……、」


私のために言ってくれてるんだってことはバカな私でもすぐに分かった。その優しさに涙が込み上げてくる。


「事故のあと、すっげぇズルいこと言ったなって、ずっと後悔してた。でもやっぱ、芽唯のこと手放す覚悟はなかなか決まんなくて。でも、芽唯がアイツの背中見送ってる時の顔……。あれ見たとき、自分のクズさにしんどくなった。好きなやつの幸せを遠ざけてまで、俺何やってんだろって」

「弥一が遠ざけたんだじゃないよ!私が、私の意思で弥一のそばに居るって決めた。私が、佐倉のこと傷付けたし、弥一のことも……」



ポンッと、ソフトクリームを持つ手と反対の手で私の頭をなでる弥一。


もう、なんも言うなって言われてる気がして、胸の奥がキュッと苦しくなった。


「芽唯。最後まで、ずるいこと言っていい?」

「っ、……ぅ、っ……なに?」


やっぱり、私は佐倉が言うみたいに泣き虫で。
もしかしたら、涙腺が壊れてるのかもしれない。


最近やけに涙脆くて、これじゃあ涙が何リットルあっても足りないや。
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