おじさんは予防線にはなりません
宗正さんが話を切り上げ、ちょうど店員がパンケーキを運んできた。



「今日は楽しかっ、た。
ありが、とう」

いつものように駅で別れながら、つい不自然になってしまう。

「じゃ、じゃあ、また月曜日、会社で、ね」

甘いパンケーキを食べて気持ちを切り替えたつもりでも、どうしてもぎくしゃくしてしまう。
それに宗正さんもさっきから、思い詰めたような顔でずっと黙っている。

「もう、行くね?」

こうなってしまったのは全部、自分が悪い。
自分の都合ばっかりで宗正さんの気持ちなんてちっとも考えられなかった自分が。
はぁっ、心の中で小さくため息をつき、宗正さんに背を向ける。

「ねえ」

一歩踏み出したら、手を掴まれた。
振り返ると宗正さんが真剣に私を見ている。
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