おじさんは予防線にはなりません
ちなみにアパートは二階建てで、同じ建物が二棟、仲良く並んでいる。

「紅茶でいい?」

「いいよー」

宗正さんはベッドを背にローテーブルの前に座り、きょろきょろと部屋の中を見渡していた。
廊下兼キッチンでお湯を沸かしながら、なにかまずいものでも置いていなかったか心配になってくる。

すぐにシュンシュンとお湯が沸きだし、ティーパックでお茶を淹れる。
悪いがうちにはティーパックの紅茶か作り置きの麦茶しかない。

「どうぞ」

「ありがとー」

それでもアイスティにして出すと、たいしたものじゃないのにこっちが恥ずかしくなるくらい、嬉しそうに見えないしっぽを振り振り宗正さんは笑った。

「詩乃の部屋って可愛いね」

「そう、かな」
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