おじさんは予防線にはなりません
少ないながらもここでの私の仕事を認めてくれる人がいて、嬉しい。

午後からも仕事をしていたら、ドスッと誰かが隣に座った。
そーっと視線を向けると、大河が座っている。

「……辞めるんだ」

「……うん」

右手で頬杖をつき、大河は私と視線をあわせない。

「それって、……オレのせい?」

「違うよ」

「じゃあ、……池松係長のせい?」

左手に頬杖をつき代え、じっと私を見る。

「……ううん」

否定しながらもつい、視線を逸らした。
はぁっ、大河の口から短くため息が落ちる。

「詩乃がドMなのは知ってたけど、ここまでだとは思わなかった。
なんでそんな、つらい道ばかり選ぶの?」
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