My Angel 〜私の天使〜
その代わりと言っちゃなんだけどゆきの後ろが湊だったのだ。
変わって欲しかったけど、私と離れて残念がるゆきの表情が少しだけ嬉しがっているように感じた。
ゆきが私を拒絶しているとは思えない。いや、思いたくない。
つまり私にとって都合よく考えると私と離れて嬉しがってる、ということではない。
てことは、私からして残る答えはただ一つ。
考えたくもないことだ。
はぁ、とりあえずゆきのところへ行こう。
「保健室、行ってくる」
「あ、あぁ。」
湊にそう告げてから、早足で教室を出た。
私の頭の中は、ゆきだけだ。
「お前は俺のことなんて、見えてないんだよな」
だからこの時、湊がこんなことを言っていたなんて、知るはずがなかった。