かわいい戦争
「それにしても、俺があんなに忠告してやったのに、まだ神雷とつるんでたのか」
「あ、は、はい……」
呆れたように含み笑いされ、身を縮める。
不可抗力なんです。
関わるしかなかったんです!
「君もなかなかに“悪い子”だな」
「ちょっと!君じゃなくて、海鈴ちゃん!」
「海鈴?いい名前だな」
「ど、どうもです……」
急に褒められてどぎまぎしてしまう。
ボソッと「……ロリコン」とからかった幸珀さんの頭を、剛さんが思い切り強く殴った。
「お前ら突っ立ってないでここ座れよ」
「よっ、太っ腹!」
「……お前らの分は幸珀が奢ってやるってさ」
「はあ!?ひど!!」
「ひどいのはどっちだ」
剛さんと幸珀さんの会話は聞いていて飽きない。
売り言葉に買い言葉が多いけれど、本人たちがとても楽しそうだからこっちまで楽しくなる。
「ラッキー。幸珀さんの奢りっすか」
「待て待て、利希よ待て。それは剛の勝手な言い分であって、本当に奢るのはお坊ちゃまのほうだからね?」
「先に『太っ腹!』って持ち上げたのは幸珀のほうだろ」
「だって剛、ブラックカード持参してるでしょ?常に金欠のわたしと違ってお金だけはたんまり持ってるじゃん」
「ブラックカード?まじ?剛、見せろ」
「利希てめー、まずは年上に敬語使え」
「剛ごときに敬語とかフツーに無理」
「それを言うなら、剛もわたしに敬語を……」
「フツーに無理だな」
「なんでさ!!」