かわいい戦争
隣にいる未來くんのほうを向けば、たまたま視線が絡んだ。
ニィ、と白い歯を覗かせる未來くんに、つられてほころぶ。
『辛気臭い顔で助けに行っても、璃汰ちゃんは安心しないっしょ?』
本当だ。
今ので不安が吹っ飛んだ。
不思議だね。
笑顔が強さをくれる。
「はなから殺るつもりだったっつの。そこのおっさんも望んでるみてーだしな」
「……僕も、怒った」
「今回は手加減しなくていいよな。思う存分相手してやるよ!」
「見るも無残な最後を遂げるのはどっちだろうね~?」
4人の殺気が充満していく。
ピりついて、蠢いて、慄いて。
心の臓ごと鷲掴みにする。
彼らと出会っていなかったら、今頃わたしは卒倒していた。
ひどく恐ろしいのに凄まじくて、痺れては惹かれてしまう。
「ほとんどの奴が鉄パイプやらこん棒やら持ってるみてぇだな」
「素手じゃ勝てねぇっつってるよーなもんじゃねーか。だっせー」
「あぁん!?」
「なめてんじゃねぇぞ!!」
「ムカつくんだよ!!」
勇祐くんは単なる分析だとして、天兒さんのアレは挑発なのか素なのか……。
べ、と舌を出してピアスをぎらつかせる。
……うーん、素、かなぁ?