愛されプリンス½
複雑な思いでスポンジに洗剤を垂らしていると、ふと手元に影がかかった。
ほんのりシャンプーの匂いをさせた天王子がすぐ隣に並ぶ。
天王子からうちの匂いがする…なんか、すっごい不思議。
「で、頼まれた。一人で心配だからお前を頼むってさ」
クイ、と顎を持ち上げられる。
悪戯っぽく、茶色い瞳が私を覗き込む。
「守ってやろうか」
「…っ何から」
両手が塞がってるから振り払えない。
顔を逸らして逃げようとするけど天王子の力は存外強い。
天王子は少し考えこむように黙り込んで
「たしかに」
パッと私から手を離した。
「つーか腹減った。なんか食わせろよ~」
髪の毛をタオルでガシガシ拭きながら、天王子がドカッとソファに座り込んで
偉そうに言う。
「なんかって…私が作ったカレーしかないけど」
どうせ、私の手料理なんて嫌がると思ったのに。
「食わせろ」
「…え?食べるの?」
「は?当たり前だろ。さっさとしろ。腹減ってしにそう」
…マジか!