わたしと先生。
「“元気ですね”」
ばっと顔を上げる。
先生はくしゃりと、笑っていて。
「あの時、そういうつもりで言ったんですけどね。」
「……っっっ!!!!」
声にならない声があふれる。
口に両手を当てて、目を見開く。
ま、まさか……先生が覚えてるなんて……!
「合格おめでとうございます、小鳥遊さん。」
「せ、先生……私のこと……」
「覚えてましたよ。あんな衝撃的なこと忘れられません。」
ふはっと先生が笑うから、私は恥ずかしくなって顔が真っ赤になる。
「だ、だってどうしても行きたくて……」
「いやそれもそうなんですけどね、もうひとつあって。」
「もうひとつ?」
「真冬の初雪が降った日に、ふゆって名前の女の子と出会うなんて。
強烈すぎて忘れられるわけないでしょ。」
あっタメ口……。
そんな些細なことを思いながらも、笑う先生の姿に釘付けだった。
笑うともっと幼く見える。
まるで、同じ年みたいな……。
制服を着た先生と並んでいる錯覚が見える。
私もおかしくなって笑う。
ふたり思い切り笑う姿はまるで同級生みたいで。
それもなんだかおかしくて、また私は笑った。
「係の立候補も助かりました。毎年決めるのに時間かかるんですよ。」
やっぱり教科係は人気ないのか……。
「お礼、みたいなものです。」
「素敵なお礼ありがとうございます。」
外の景色はピンク色で。少しずつ桜が散っていく、そんな季節。
出会ったのは、真冬の雪の日。
あれから、1か月がたちました。
そして、再会。
先生も私のことを憶えていて。
それだけのことなのに、なぜか胸が熱くなる。
私がこの気持ちの正体に気づくのはまだもう少し先。
それでもこの時、私は。
無邪気な私が、先生と笑いあっていたんだ。
ばっと顔を上げる。
先生はくしゃりと、笑っていて。
「あの時、そういうつもりで言ったんですけどね。」
「……っっっ!!!!」
声にならない声があふれる。
口に両手を当てて、目を見開く。
ま、まさか……先生が覚えてるなんて……!
「合格おめでとうございます、小鳥遊さん。」
「せ、先生……私のこと……」
「覚えてましたよ。あんな衝撃的なこと忘れられません。」
ふはっと先生が笑うから、私は恥ずかしくなって顔が真っ赤になる。
「だ、だってどうしても行きたくて……」
「いやそれもそうなんですけどね、もうひとつあって。」
「もうひとつ?」
「真冬の初雪が降った日に、ふゆって名前の女の子と出会うなんて。
強烈すぎて忘れられるわけないでしょ。」
あっタメ口……。
そんな些細なことを思いながらも、笑う先生の姿に釘付けだった。
笑うともっと幼く見える。
まるで、同じ年みたいな……。
制服を着た先生と並んでいる錯覚が見える。
私もおかしくなって笑う。
ふたり思い切り笑う姿はまるで同級生みたいで。
それもなんだかおかしくて、また私は笑った。
「係の立候補も助かりました。毎年決めるのに時間かかるんですよ。」
やっぱり教科係は人気ないのか……。
「お礼、みたいなものです。」
「素敵なお礼ありがとうございます。」
外の景色はピンク色で。少しずつ桜が散っていく、そんな季節。
出会ったのは、真冬の雪の日。
あれから、1か月がたちました。
そして、再会。
先生も私のことを憶えていて。
それだけのことなのに、なぜか胸が熱くなる。
私がこの気持ちの正体に気づくのはまだもう少し先。
それでもこの時、私は。
無邪気な私が、先生と笑いあっていたんだ。

