わたしと先生。
先生と、また話せた……。
顔に手を当てる。

どうしよう……、にやけちゃう。

笑った顔が忘れられない。
子犬みたいにかわいい顔。よしざわさとる先生。
吉沢先生。悟先生?
……今日は、とってもいい日だ。

授業終わり、次はお昼ご飯。

「ふゆ~!生物係になるなんてどうしたの!」

「えっと……先生困ってたし?」

「ふゆ優しすぎか!」

「てか今から仕事あるんだろ?」

「あ、そうだった。」

「私ら先ご飯行ってるよ?」

「うん!私のも持って行っておいて!」

「はーい!」

お弁当箱をみくりちゃんに預けて、私は先生に頼まれた荷物を持って生物準備室に向かう。
生物準備室は教室からは少し遠くて。
校舎の中でも少し辺鄙なところにある。

人通りも少ないし、静かだし。光が入りにくいところだからか少し他よりも薄暗い。
だけど、空気が澄んでて、結構好きかも。

扉の前につく。
一応、ノックとかしたほうがいいかな……。

いるかどうかわからないけど2回ノックする。
すると、中からはーいと言う声が聞こえてくる。

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