素肌に蜜とジョウネツ

「美山ちゃんって、彼氏と長いんだっけ?」

「はい~高一の時からの付き合いです」

「そんなに一緒にいて、まだドキドキしたりすることってあるの?」

「勿論ですよ!確かに、馴れみたいなものはありますけど、良い意味での安心感みたいなものです」

「彼のこと、好き……?」

「大好きです!もぉ、瀬名さんったら、仕事中に何言わせるんですかぁ~」


そう明言すると、照れた表情で私の背中をバシッと叩く美山ちゃん。


悔しいが恋する乙女の顔だ……


“大好き”


そんな風に明言できる相手がいれば、確かに身も心も潤うだろうなとは思う。

問題は何時何処でどの様に出会って、そういう感情に気付けるのかというとこか。

そんな事を考えると、自然に出る溜め息。


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