キミに夢中な俺‼

毎回毎回、土日祭日
トラブルおこす銀行ってナニ?

論はいっも電話があると
「ゴメン、トラブルがあって云々…。」そう言うと直ぐマンションを出て行く。


月曜日、百合子先輩やお局様が
自販機の前で話をしていた。



「もうガッカリよ。
 しばらく合コン休む。」

  「フフフ休むって、そんなに
   ショックなの?」



「だってあの大江論が
 あの日の女の子じゃなくて
 橘会長の孫娘と出来てたのよ。
 二股じゃない。

 マジ、振られてよかったわ。」

    「ええ?いつの話?」


「土曜日も、昨日もホテルのロビーで
 珈琲飲んでたから、お泊まりよ。」
「えええええぇぇぇぇ」

ホントに~!!

「マジですかぁ!!先輩!」
一呼吸置いてから聞いてみた!!


「あらら、紬も興味あったの?
 あんたも男しっかり見なさいよ。
 あんなん捕まえたら地獄よ。


マジ!居酒屋で合った子に
 同情するわよ。可哀想♡」

(先輩!喜んでませんか?)


暫くして論にラインを送る
つむぎ
「おーい!!何してる?」



  既読「仕事に決まってます。」

つむぎ
「なんか最近冷たくない?」


 既読 「エ?そうかなあ。
    そう思ったならゴメン!」


つむぎ
「じゃあさ、今週の土曜日
 食事いかない。」




     既読「OK !! 」

つむぎ
「久し振りにいつか行った料亭
 の、湯葉が食べたい。
 論連れて行ってね。」


 既読「そだな、俺も食べたい。」


「じゃあ決まりね。」



土曜日まで論は残業だった。

久し振りに顔を合わせた。

「なんか久し振りな気がする。」


  「忙しかったからな。」



二人で珈琲を飲んで久し振りのデート。
紬が化粧を終わり着替えていたら、


「ゴメン、紬、2~3時間会社行ってく
る。
 ちょっとしたトラブルみたいだ。」



そう言って論は飛び出して行った。
紬もタクシーで論の車を追ったが
信号で見失った。



そのまま論の会社に行って駐車場を
探したけれど論の車は無かった。



昼過ぎに論は帰って来たけど
何してきたかわからない程疲れていて
爆睡してしまった。


百合子先輩の同期の鈴子先輩は
既婚者だったが旦那さんと、
離婚調停中



確か子供の携帯を旦那さんの
後ろのシートに隠して
GPS機能でどこ行ったか
調べてると聞いた。


よし!!

すぐ出かけて子供用の携帯を買ってきた。
論が帰ったのを寝室のベッドから
確認。

シャワーを浴びたのをこれまた浴室で
確認。

携帯は持って入ったみたいだ。
見当たらない! 


論は風呂に入ったら30分より長い。
玄関をドキドキしながら開けて
車のキーを持って駐車場へダッシュー。



いっもの匂いに混じって微かに甘い
香りがする。
GPS機能の携帯を後ろ座席のシート
の下へ隠す。



何でも無いのに、こした事はないけど
多分クロ。
何回も確認してドアをしめた。



もう破滅への階段を登りはじめた。
もう引き返せない。
固く唇をかみしめベッドへ戻った。




    今度は許さん!!




     
     
 

         
      


     











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