学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です
「……姉ちゃん、ちょっと相談があるんだけどいい?」
「んー?」
まだ育美ちゃんのコメントを探してるのか、姉ちゃんの視線は携帯に釘付けだ。
本当はしっかりと目を見て話したかったけど…まぁいいや。 このまま話そう。
「あのさ、面倒だから俺の写真アップしちゃっていい?」
「……はい? 写真をアップ…って言った?」
「言った言った。 マスクなしでさ、髪型とか体型…とか? そういうの全部見える感じで載せちゃおうかなーって思って」
「いやいやいや、なんでよ。 馬鹿じゃないの?」
「うん、自分でも馬鹿だなぁって感じてる。 でも……」
……育美ちゃんが俺のフォロワーに責められるのなんて、おかしいと思うから。
だったら、責められるのは俺だけでいい。
「……フォロワーのみんなが、stardust193を責めてるんだよ。 それってどう考えてもおかしいでしょ。 みんな育美ちゃんに文句ばっかり言って、自分じゃ何もしないのに」
「そりゃあ…まぁ……」
「みんなが熱くなってるのは、俺のことを女だと思ってるからだろ? じゃあ俺が本当のことを言うしかないじゃん。 悪いのは性別を公表せずに女子みたいな態度を取ってた俺なんだから、責められるのは俺だけでいいよ」