学年1のイケメンが探してる美少女は うちの弟です


……それに、「待ち受けにしていいですか?」というコメントや、「保存しました」という事後報告も。


今から投稿を削除しても、ずっと広がり続けていくんだろうな……。

唐草 美麗…恐ろしい……。



「……まぁ、今回はシルエットだからいいけどさぁ……今後、私のことは二度と撮らないでよ?」

「あはは、りょーかい。 任せておいてー」

「……ったく、本当にわかってるんだか……」



さっきとは打って変わり、大きなため息をつく。

そんな私とは対照的に、和真はヘラヘラ笑いながら「俺も待ち受けにしよーっと」と無邪気に言っている。

……ハァ。

本当にうちの弟は大馬鹿だ……。


なんて思ってる間にも「いいね」はどんどん伸びていき、短時間で既に350を越えた。






──その後も数字は伸び続け……翌日、月曜日の朝には なんと2万7000を越える「いいね」がついていた。

1万人以上にフォローされている唐草 美麗だけど、こんなに「いいね」がつくのは珍しい。


今もまだ数は増え続けていて、止まる気配がない。

砂浜で夕日を撮っただけのシンプルな写真なのに……。



「なんか…凄いことになっちゃったな……」



いつもよりも早めに学校に向かった私は、自分の席に座りながら息を吐き出した。

携帯に表示されてるのは唐草 美麗のページだ。


あの投稿に対するたくさんのコメントを、1つ1つ読んでいく。

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