王女にツバメ
その辺の不一致が最終的に出てきて、別れたということなんだけれど。
「それなら良いですね、その若い男は結婚結婚って言ってこなさそうだし。今だけ遊ぶならもってこいじゃないですか」
犬飼は頬杖をついて可愛く笑う。言ってることは下衆そのものだけれど。
「遊ぶってねえ……」
「裏葉さん、別に今すぐ結婚したいわけじゃないんでしょう?」
「まあ今は」
「だったら今のうちに若い男でもなんでも遊んだ方が良いですよ!」
下衆さは変わらないけれど。
その勢いに気圧されてしまう。
しかし、だ。