これからもずっとこの初恋を
今日は木曜日。
車登校だからいつもよりはゆっくり。
「お嬢様、そろそろ出ましょう。時間に間に合わなくなってしまいます」
「あ、執事さん。ええ、分かってます。そろそろ行こうと考えていたところなの」
そう伝えて、執事が持っていたカバンを受け取って車に乗り込む。
そして、執事の丁寧な運転であっという間に学校に着いた。
着いたら執事が車の扉を開いてくれる。
「ありがとう。いつもご苦労様です」
そう言って執事に微笑む。
「いえ、お嬢様を無事に送り届けるのもわたくしたちの仕事ですから。お気づかいありがとうございます。行ってらっしゃいませ」
執事は優しい笑顔を見せた。