これからもずっとこの初恋を

「いえ、頑張ってください。行ってきます」




小走りで門を通り過ぎると見慣れた背中があった。




「樹ーーーーー！！！」




そう言って樹に突進する。




「いってぇ！お前…めいっ待て！」




一目散に靴箱まで走る。




後ろから来た樹は肩をはぁはぁと揺らしている。




「お前、逃げ足だけは速いから…。」




「へっへーん！樹はまだまだだね！」




すると樹ははぁ？と言いながら上靴に履き替える。




「おい、めい。おいてくぞ」




「え、ちょっ！まってよー、樹！」




スタスタと先を行く樹を見て胸の奥近くが熱くなった。




あれ？




今何か…。




この気持ちって何だろう。