潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
「夫は地方で公務員をしていますわ。あの人は私と出会った頃からその仕事の秘書をしていて、地元を離れることが出来ないから、結婚以来ずっと、単身赴任の様な状態で一人暮らしをしているんです」

「えっ!?それはずっとですか?」

「ええ、この子が生まれても地方から出ずに、たまの出張や長期休暇で、私達の家へとやって来るくらいの程度しか、一緒には住んではおりません。
それに私達、夫婦別姓なんです。お互いに名字を変更すると面倒くさいと話が合い、それならいっそ別姓で…と決めたまでは良かったんですけど、子供が急に出来てしまい、流石にどちらかを選ばないといけなくなりました。
最初は私が育てて一緒に暮らすんだから、私の名字でいいんじゃない?と彼にも言ったことがあるんですけどね」


ふぅ…と困ったように息を吐き出す母。

扱い難い相手のことでも思い出したかのように肩を落とし、お恥ずかしい話ですが…と前置きして語り始めた。


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