潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
「香純」
母は私を振り返るとニヤッと微笑み、顔を寄せてきて耳元で囁いた。
「貴女も隅に置けないじゃない。こんな素敵な彼氏を捕まえてくるなんて。でも…いい?呉々もボロを出すようなこと、するんじゃないわよ。ご隠居様にも精々嫌われないようにね」
ガツンッ!とショックを感じるような言葉を吐き、フフンと口角を上げながら部屋の襖を開けて出て行く。
「ちょっと…」
変に脅してどうするのよ。
お陰で余計に心臓がバクバクしてくるじゃない!
責任取って…と文句の一つでも言いたいところだが、彼の祖父母を前に親子ゲンカでもない。
ぐっと言葉を飲み込み、我慢する私を無視して和室を出た母を、彼のお祖母さんは見送りに行かれ、尚行さんとお祖父さん、私の三人が部屋の中に残された。
「なかなか面白そうなお母さんだね」
彼はそう言うと座布団の上に座り、長く診て貰ってるんですか?とお祖父さんに話しかけている。
「そうだ。五年ほど前に肺炎で入院して以来な」
「ああ、あの時の主治医が彼女のお母さんでしたか。お祖父さん確かあの時、『女医は信頼ならん!』とか言ってましたよね」
母は私を振り返るとニヤッと微笑み、顔を寄せてきて耳元で囁いた。
「貴女も隅に置けないじゃない。こんな素敵な彼氏を捕まえてくるなんて。でも…いい?呉々もボロを出すようなこと、するんじゃないわよ。ご隠居様にも精々嫌われないようにね」
ガツンッ!とショックを感じるような言葉を吐き、フフンと口角を上げながら部屋の襖を開けて出て行く。
「ちょっと…」
変に脅してどうするのよ。
お陰で余計に心臓がバクバクしてくるじゃない!
責任取って…と文句の一つでも言いたいところだが、彼の祖父母を前に親子ゲンカでもない。
ぐっと言葉を飲み込み、我慢する私を無視して和室を出た母を、彼のお祖母さんは見送りに行かれ、尚行さんとお祖父さん、私の三人が部屋の中に残された。
「なかなか面白そうなお母さんだね」
彼はそう言うと座布団の上に座り、長く診て貰ってるんですか?とお祖父さんに話しかけている。
「そうだ。五年ほど前に肺炎で入院して以来な」
「ああ、あの時の主治医が彼女のお母さんでしたか。お祖父さん確かあの時、『女医は信頼ならん!』とか言ってましたよね」