潜入恋愛 ~研修社員は副社長!?~
(ああ、でも、空腹には沁みるなぁ)
午後のおやつにチョコレートを食べただけ。
後は、時々ブラックコーヒーを眠気覚ましに飲んでいただけだ。
(頭がフワフワする。でも、美味しい…)
突き出しをアテにちびちびと飲むお酒。
ゆっくりと身体中に浸み込んでいくアルコールは度数が高いのか、私は次第にグチをこぼし始めてしまった。
「……『真面目』って言葉は、絶対に褒め言葉じゃないよね」
お猪口を片手にそう呟くと越智さんは私の方を向き、小さく首を傾ける。
「そうですか?」
いい意味に聞こえますけど…と囁く相手に視線を流し、タン!とお猪口をテーブルに置くと、ううん…と首を横に振り、絶対に違う!と断言した。
「少なくとも私にとっては嫌味にしか聞こえない。真面目だから仕事を任せるとか、真面目だから、しっかりしてるから大丈夫とか。大義名分っていうの?嫌なことから自分達を守って私をダシに使う為の代名詞にしか聞こえない!」
真面目なんて言葉ウンザリ……と声を低めて訴えると越智さんは私のことをじっと見守り、うーん…と小声で唸ってくる。
午後のおやつにチョコレートを食べただけ。
後は、時々ブラックコーヒーを眠気覚ましに飲んでいただけだ。
(頭がフワフワする。でも、美味しい…)
突き出しをアテにちびちびと飲むお酒。
ゆっくりと身体中に浸み込んでいくアルコールは度数が高いのか、私は次第にグチをこぼし始めてしまった。
「……『真面目』って言葉は、絶対に褒め言葉じゃないよね」
お猪口を片手にそう呟くと越智さんは私の方を向き、小さく首を傾ける。
「そうですか?」
いい意味に聞こえますけど…と囁く相手に視線を流し、タン!とお猪口をテーブルに置くと、ううん…と首を横に振り、絶対に違う!と断言した。
「少なくとも私にとっては嫌味にしか聞こえない。真面目だから仕事を任せるとか、真面目だから、しっかりしてるから大丈夫とか。大義名分っていうの?嫌なことから自分達を守って私をダシに使う為の代名詞にしか聞こえない!」
真面目なんて言葉ウンザリ……と声を低めて訴えると越智さんは私のことをじっと見守り、うーん…と小声で唸ってくる。