はずむ恋~見つめて、触れて、ときめく~
私は玲司さんの隣で、真っ直ぐと父を見つめた。私の真面目な性格は父譲りだから、ちゃんと話せば分かってくれるはず。


「お願いします。玲司さんとの交際とその後の結婚も認めてください」

「私からもお願いします。藍果さんと結婚させてください」


結婚前提としたお付き合いとなると、交際だけでなく結婚も認めてもらわなければならない。

まだ付き合い始めたばかりで、結婚まで考えるのは早いかもしれないが、私たちは本気だ。


「分かりました。認めますが、うちよりも高梨さんのご両親は大丈夫ですか? 社長になられるような方の相手が藍果で認めてもらえましたか?」

「申し訳ありません。うちの両親へ話すのはまだこれからとなっております。まずはこちらに思いまして」

「もしご両親が反対されたらどうするつもりでしょうか」

「絶対説得します。私が結婚したいと思うのは藍果さんだけなので、了承してもらうよう伝えます」


父が心配するのは分かる。多分玲司さんの両親には反対されるだろう。だけど、私は彼を信じるしかない。彼を信じている。

一度認めてくれた父だったが、うーんと腕組みをした。


「失礼ですが、高梨さんはおいくつですか?」

「31才です」

「藍果は23才か。んー、年も離れているな」
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