はずむ恋~見つめて、触れて、ときめく~
聞き覚えのある声におそるおそる振り向くとそこにいたのは、やっぱり今噂にしていた支配人。
「あ、早く報告書書かないと帰りがおそくなっちゃう! 横川さん、行きましょう。支配人、失礼します」
「はい。すみません、失礼します」
慌てる原田さんに私も付いていこうと背中をむけたが、今度は背後から腕を捕まれた。
もしや、逃げようとするなと?
血の気が引く思いがして、怖くて振り向けない。
「横川さんと少し話したいので、原田さんは先に行っててもらえますか?」
「はい、分かりました。じゃ、横川さん、あとでね」
原田さんに置いていかれてしまった私は仕方なく支配人と向き合うが、失言したあとでは顔を合わせにくく、視線は床に落とした。
バックヤードだからと油断してしまった。それにしても、全然近付いてくる足音が聞こえなかった。
そういえば、支配人はいつも気付くとロビーやフロントにいた。
「あの、すみません。おじさんなんて言ってしまいまして」
怒られる前に謝るべきだと、頭を下げた。
「あ、早く報告書書かないと帰りがおそくなっちゃう! 横川さん、行きましょう。支配人、失礼します」
「はい。すみません、失礼します」
慌てる原田さんに私も付いていこうと背中をむけたが、今度は背後から腕を捕まれた。
もしや、逃げようとするなと?
血の気が引く思いがして、怖くて振り向けない。
「横川さんと少し話したいので、原田さんは先に行っててもらえますか?」
「はい、分かりました。じゃ、横川さん、あとでね」
原田さんに置いていかれてしまった私は仕方なく支配人と向き合うが、失言したあとでは顔を合わせにくく、視線は床に落とした。
バックヤードだからと油断してしまった。それにしても、全然近付いてくる足音が聞こえなかった。
そういえば、支配人はいつも気付くとロビーやフロントにいた。
「あの、すみません。おじさんなんて言ってしまいまして」
怒られる前に謝るべきだと、頭を下げた。