はずむ恋~見つめて、触れて、ときめく~
感心していると、支配人が思いもよらないことを聞いてきた。


「急で悪いんだけど、明日の夜に予定がなかったら。またご飯食べない?」

「明日の夜は何もないので、大丈夫ですけど」

「じゃ、明日の終わったら、支配人室に来てくれる?」


「はい」との返すと満足そうな笑顔を見せて、私たちの伝票を片手に去ろうとするから、つい手を伸ばす。


「えっ? その伝票は私たちの……」

「ああ、ふたりの食事の邪魔しちゃったお詫びだから、気にしないで」

「あ、はい。ありがとうございます」


無理やり取ることは出来なく、厚意に甘えてお礼を伝える。支配人が会計をしているとちょうど戻ってきた彩音もお礼を伝えている声が聞こえた。


「まさかと思って支配人が払ってた伝票覗いたら、私たちのだからビックリしたよ」

「うん、お邪魔したお詫びだって」

「そういう気配りが出来るとこがさすがだよね」

「うん。でも、彩音もありがとう」


支配人だけでなく、彩音も気配りが出来るのがさすがだ。昼休みの時間が終わりに近かったから、歩きながら支配人との会話内容を話す。
< 95 / 168 >

この作品をシェア

pagetop