あかいろのしずく
「本当に?」



純は箱の中身を見た後、瞬きも忘れて僕とそれを何度も交互に見ました。
子供みたいだな、と隣で見ていて思いました。



「本当です。お土産と前のカウンセリングのお礼です」

「うそ、うそ!」



ミナトが来るかもしれないのに、純は声を抑えられませんでした。


「宝石? きらきらしてる」

「ガーネットです。一月の誕生石ですね」

「誕生日知ってたの?」

「前に聞きましたよ」

「あれ、そうだったっけ」




今では僕の中でも朧げな記憶です。純の誕生日が何日かまでは覚えていなかったけれど、一月だったことはかろうじて思い出せました。


金色の細いチェーンには、赤色の雫の形をした宝石。
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