あかいろのしずく
僕が聞くと、首を振りながら言いました。
「嬉しい。嬉しいんだよ。でもなんだか、わたしだけ幸せ過ぎると思わない?」
ぽつりぽつりと言葉を落として、その度に純は嗚咽をかみ殺していました。
「会えるなんて思わなかったの。だって先生シャイだもん。メールくれるなんて思わなかったもん」
純は。
僕のメールを期待していたんでしょうか。
会えることを楽しみにしてくれていたのでしょうか?
そう思うと胸がドクンと音を立てます。それはもうどうしようもない期待でした。もしかしたら純も、なんて。あり得るはずないのに。
勘違いするなよ、と、心の中でブレーキをかけながら僕は返しました。
「だからって泣くことはないじゃないですか。そんなに嬉しかったんですか?」