あかいろのしずく

「着替えてくるね」と言って、純はその後スタッフルームに向かいました。それから気づいたのですが、実はお店はまだ開店していないらしかったのです。


あろうことか店内にオープンの札が向いていました。開店は十時半と書かれていました。どうりでお客さんも店員もいないわけです。


では、純はどうしてここを待ち合わせの場所にしたのでしょう?
その理由を純は、案外あっさり教えてくれました。




「バイトは今日で終わりって言ったでしょ。正確に言うと十時より前に終わってたの。でも移動するのも大変だから、店長さんにお願いして先生が来るまで場所を借りていたんだ」

「迷惑だったでしょう?」

「べつにー。店長さん良い人だからね?」

「......そうですか」




場所を変える事になって、僕達は違うところに向かっていました。
どこに向かっているのか聞いても、純は答えてくれなかったのですが。
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