あかいろのしずく
話が跳躍しすぎてないか!?
僕は周りの目に気づいて慌てて座り、もう一度純に言いました。



「どうしたんですか? いきなりそんなこと。ミナトくんの代わりを探そうとしてるんですか? それならお断りですよ」

「違う。代わりなんかじゃない」

「僕をからかってるんですか?」

「違う」

「じゃあなんです、誰かに命令でもされ......」

「違うよ!」



今度は純が声を上げる番でした。

僕の発言に苛ついたのか、純は何かを言おうとします。でも「ここじゃダメだ」と次の瞬間、カップを持ったままの僕の手を取ってその場を離れました。

図書館から出ると、僕は純の手を振りほどきます。



「なに?」



純が振り返りました。
僕の顔を見て、純はふふ、と笑いました。


「先生顔怖いよ。なんでそんなに怒ってんの」

「......怒ってません」

「じゃあなに。わたしが結婚できる年齢じゃないとか思ってる? 残念だね、法律じゃ女は十六歳からだ。わたしはいつでも結婚できるよ」

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