あかいろのしずく
しかし、ショウトを説得すれば済む話だと気づいてからは、心の中でその二択――どちらを見捨てるか――に悩みながらも、私は説得しようとしていた。
「ショウトくん、私は本当に構わないの。考え直して」
ショウトは嫌だと目で訴えて首を振る。
「これはナナカ先輩のためなんですよ? あいつがいなければあの時、クローゼットも開かなかったし、隠れてた先輩も見つからなかった」
「それは......何か事情があったんでしょう?」
「知りませんよ、あんな奴のことなんて」
どうしてこうなるの?
私のためって......私はこんなこと望んでいないのに。
「分かってよ......! 私はみんなで出たいの!」