あかいろのしずく
辺りを見渡すと人は一人もいない。
窓には白いカーテン。物はいくつも置いてあるけど、整頓されていて綺麗だった。
しばらくぼおっとして床の方を見ていた。
時計がない。今は何時だ?
動き出したのは十分ほど経ってからだ。幸い私を繋ぐものは何もなく、ベッドから起き上がり簡単に離れることができた。
窓の外は相変わらず少し濁したような白が広がっている。
これでは時間が分からない。
その後も部屋の中をうろうろして、時計を探していた時だった。
「あ」
ドアが開いて現れたのは、ショウト。