あかいろのしずく
いつだったか漫画や小説で夢に見た展開が、こんなにも私の背中を押す。
アズマは納得はしないようだったけど、代わりにこんなことを言った。
「......何かあったら許せよ。守れるかどうか......」
何度振り回して付き合ってくれただろう。
いつ何時でも優しい彼に、私はいつも心が温かくなる。
「いいよ......いいよ、大丈夫。ありがとう」
わがままと知りながら受け入れてくれたことが嬉しかった。
目に浮かんだ涙を拭うと、サキが背中をさすってくれた。
現実は厳しいけれど、味方がいない世界じゃない。
これが最後だ、頑張ろう。頑張れ、がんばれ私。
こうやって隣に自分のことを分かってくれる人がいることを、私は当たり前だとは思いたくないから。