あかいろのしずく
梅雨に入って久しぶりに晴れた日だった。



向こうも俺に気づいたようだった。純は笑顔で会釈してくれた。


そのまま何もなしで通り過ぎようと思ったけど、俺はふとあることを思い出して彼女を引き留めた。






純はミナトの名前を聞いて硬直した。
DVのせいなのだろうか、顔にはガーゼが貼ってある。


「その傷どうしたの」「転びました」純はやらかした、といった風に苦笑いして誤魔化した。




「今日、ミナトの誕生日なんだけどさ」




俺はそう言って純に、プレゼントを渡さないかと提案した。

今日気づいた俺は何も持ってなかったから、もう購買のパンか自販機のジュースで済ませようとしていた。が、



「わたしプレゼントもってきました! よかったら一緒に渡します?」

「......。そっか、うん、そうしよう」


俺は普通に驚いた。
彼女って、なんか、すごいなと思った。
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