あかいろのしずく
その日の放課後、一旦合流して俺達はミナトのところに向かった。




学習室の前の廊下。ここは机も椅子も少ない。この日は幸いにもミナトしか勉強していなかった。周り人がいたら何か言われそうだったが、その心配はなかった。



まあ、心配だったのは、他にもあるんだけど。



「先輩先に声かけてください」

「いや待て、落ち着け」



今まで気にしていなかったが、純はかなり態度がなっていなかった。

最初俺が物陰から様子を見ていたが、純はミナトの姿を見つけるなり、俺を盾にして進もうとしたのだ。



「ミナトは集中してるときが一番ヤバいんだよ」

「レッツゴーです」




背中を押す力が強くなり「や・め・ろ!」と小声で怒鳴る。


そのままイヤホンをつけているミナトの真後ろまで来たのはいいが、どうしたものか。一向にミナトの集中が切れる気配がない。
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