あかいろのしずく




部屋に戻ると、今度はサユリさんと話をした。
先生に聞かれてしまうと言ったけれど、サユリさんは話すのを止めなかった。




「実はね、私もとばっちりだったりするの」

「え......?」

「ショウトとね、同じだったの」



九日目にして初めて知る事実。
サユリさんは軽症だと言ったが、まさかショウトと同じだとは思わなかった。


酷い現場を見ていないけれど、念のためのカウンセリング。それで偶然催眠にかかってここに来た人は、二人もいたのである。


もしこれを最初に話していたら?
そう思うと、私は声を上げざるを得なかった。



「どうして言ってくれなかったんですか!?」
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