仮想現実の世界から理想の女が現れた時
旭ちゃんとは正反対の落ち着いたお父さんの返事をさらりと聞き流して、旭ちゃんは続ける。
「全部! 全部好きなんだって。
すごくない?」
するとお父さんは穏やかに微笑んで俺を見た。
「佐久間さん、奇遇ですね。
私も暁里の全部がかわいくて仕方ないん
ですよ。
だから、暁里が東京にいる間、少しだけ
お貸ししますが、絶対に差し上げませんから
覚えておいてくださいね。」
うわっ! これ、宣戦布告!?
いや、だけど…
「お父さん!!」
暁里が抗議の声を上げようとするが、
「じゃ、私は着替えてきますから、ゆっくり
なさっていってください。」
と言って、居間を出ていってしまった。
「もう!」
暁里はお父さんが出ていったドアをぷりぷりにらむ。
「悠貴さん、失礼な家族でごめんなさい。」
暁里が申し訳なさそうに謝るので、俺は暁里に気にしなくていい旨を伝える。
「なんで?
全然、失礼な事なんてされてないよ。
あれは、暁里と付き合う事を認めてくれた
って事でしょ?」
「全部! 全部好きなんだって。
すごくない?」
するとお父さんは穏やかに微笑んで俺を見た。
「佐久間さん、奇遇ですね。
私も暁里の全部がかわいくて仕方ないん
ですよ。
だから、暁里が東京にいる間、少しだけ
お貸ししますが、絶対に差し上げませんから
覚えておいてくださいね。」
うわっ! これ、宣戦布告!?
いや、だけど…
「お父さん!!」
暁里が抗議の声を上げようとするが、
「じゃ、私は着替えてきますから、ゆっくり
なさっていってください。」
と言って、居間を出ていってしまった。
「もう!」
暁里はお父さんが出ていったドアをぷりぷりにらむ。
「悠貴さん、失礼な家族でごめんなさい。」
暁里が申し訳なさそうに謝るので、俺は暁里に気にしなくていい旨を伝える。
「なんで?
全然、失礼な事なんてされてないよ。
あれは、暁里と付き合う事を認めてくれた
って事でしょ?」